アトラク=ナクア
ATLACH=NACHA

おまけでいっぱい入ってるゲームの一つなのよね. まあ, 痕とか雫のパクリみたいなもんかな?

夜中にふと目が覚めてしまった. しかし勉強する気なんてしないしプログラミングも一区切り付いてる. はあ, なんか静かな時間って久しぶりだな... そんな先日の夜中, 前から買ってはおいたものの全然 起動すらしてなかったアリスの館4.5.6が目に入る.

久々にゲームでもやるかとは思ったもの, 次の日がある事を考えるとあまり長時間夜が明けるまで 遊んでるわけにも行かない. パッケージ内で一番楽に終わりそうな物というと, ただ読むだけっていう デジタルノベルのアトラク=ナクアとかいうやつだな. うん.

そんなふとした始まりだった.....

間違いなく過去数年で最高のシナリオ. 恐らくは最高の作品かも知れない.

ネタばれせずに内容の素晴らしさを伝える能力が無いので簡潔に...
蜘蛛のバケモノのお姉ちゃんへの純愛感動ストーリー. はい.
んと, 検索で見つけた他の人のページを見るともっとよくわかるかもしれないや.

(ごめんなさい無断リンクでしかも内部に直接はってます. 行く人はちゃんとトップページ訪ねてね)

えと, 形式は確かにリーフの一連のとほぼ同じ. まあこれは昔からそれなりに確立されてる形式なので 別にどうでもよい. 次に, ダークな雰囲気であるが, まあダークである. 途中までの展開は痕の雰囲気で 遊ぶTo Heartと言えるかもしれない. ただし, 露骨な中途エンドを除いてマルチエンディングでは無い. 一度目のプレイに命を懸けて没入すべし. あと, すご〜くエロい.

最大の特徴は, 素晴らしいっ作品ていう点.(おい) とにかくシナリオがずば抜けている. なんて言えば伝えられるのかわかんないけど, トップページを見て明らかなようにリーフの作品の 大ファンである僕から見て, 痕や雫はまったく比較にならんくらい良い. と言えばわかるだろうか?

To Heartはまったく毛色が違うこともあって, あれはあれで良いと思う. が, 僕の場合 To Heart は90%以上自分の実体験に投影することにより燃えていた訳で, 完全に赤の他人の物語でありながら それを超える感動をもたらしたアトラク=ナクアはやはり驚愕すべき作品である.

また, 絵も, 枚数はそう多くは無いが作品の雰囲気を素晴らしく反映している. Hシーンが 多いので必然エロ絵が多いが, それすらも切なくプレイヤーの心を掻きむしるのである.

音楽は, 派手ではない. リーフの一連の作品がゲーム無しに音楽だけでも聞かせちゃうのと 比べると最初はちょっと劣るように感じる. しかし最後までゲームをやってからもう一度聞くと 確かに魂のこもった素晴らしい曲が多いと思う. なんつうか, 素朴な良さっていうか... 作品のテーマ上これですごく似合っていると思う.

人の趣味にはいろんなタイプがある. 別に押し付ける気は無いが, 未だにこの作品を知らずにいる 人がいるのは余りにも哀れだ. 人として生きたいならば, やれ.

一応, 登場キャラとかストーリーの紹介が見たい人は http://member.nifty.ne.jp/~ko-ji/alice/456/atlach.html を見ると良いだろう.

ゲームを終えて思ったこと

スッタフ解説によれば, 開発当初はナンパゲーだったと言う. 実際遊んでて最後の直前まで 僕もそういうゲームだと思ってた. だっていっぱい手下を増やして力をためなきゃ勝てないじゃん. そう思ってたので贄にできるやつは全部贄にした. しかし時折初音が見せる孤独な表情に, 僕も心のどこかに後悔を感じ, もしや真のEDを見るには彼らを助けて仲間にしなきゃいけないのかな〜 とか思っていた. しかし......

そう. やった人なら知っている. そんなありがちな主題では無かったのだな. なんか, あの娘たちにはすごく大切な事を教えられた気がするよね.

アリスソフトという会社

以前からアリスソフトの印象というと, ユーザーの欲するところをしっかり調べて, そつなく 作品をまとめ上げる会社. っていう印象だった. 今でもそう思ってるけど.
だからどのゲームも平均して良いけど, その分予想もしない驚きのソフトに出会う確率は 低そうだなって思ってアトラク=ナクアも長いこと未開封でほっとかれたのだ.

とてつもなく意表を突く驚愕の作品に慌ててスタッフ解説を読むと, シナリオの人は久々の企画で しかも小説みたいな長いシナリオは初めて. 原画の人に至っては入社してちょっと研修半分で 別の描いただけでほぼ完璧に初仕事. つまり, この作品の大部分は今までのアリスの流れと 無関係って事じゃん.(笑)

というわけで, 最高の作品に会ったにも関わらずアリスソフト自体が一番のお気に入りに なった訳ではない. もちろん, この作品のスタッフを雇ったのも作品を任せたのも発売した のもアリスソフトなわけだから, ソフトハウスの功績も十分に大きいのはわかるんだけど...

とにかく, アリスソフト内でもこのソフト(とスタッフ)がちゃんと別格の評価をされて, これを機に ソフトハウスの芸風も大きく影響を受けるといいなって思う. ほんとに.