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NSR250R-MC21のレストア日記 (2) - ベアリング打ち換え

10.04 (2006年)

エンジンはとりあえず動けば良いのですが、 問題は駆動系や、レバー、ステップ類ですね。 どれもサーキットと街乗りではかかる負荷も信頼性の要求も違いますから、 今まで地道なメンテをさぼってたぶんいろいろ見てやら無いと。

チェーンは交換確定、スプロケは未定、タイヤも交換ほぼ確定、 右ステップもひんまがってるので交換予定。操作ワイヤー類もいろいろ要チェック。 キャリパーオーバーホール、お金次第で…

で、もう一つ大事なのがホイールベアリングです。 わたしの乗り方が悪いのか、 今まで乗ってたバイクのほとんどで前や後ろのベアリングが砕けて修理に出した覚えがあります。 このMC21も、事故でフロントホイールがつぶれて、 ヤフオクで買った(おそらくMC18の)中古ホイールにしてあるので、 ベアリングは古さ的にも換えた方がよいでしょう。 以前なら躊躇無くお店に持っていったのですが、 エンジンまで開けた後でベアリングごときで持って行くのも、なんとなく悔しい。 ( 実際には駆動系のほうが力が要る部分が多いし特殊工具の必要性も高いので腰上エンジンのほうがよっぽど楽 )

まあ、パーツとしては安いものなので、とりあえず買ってきてトライ、 ダメならお店に行けばいいでしょう。 近所のビバホームでフロント用にNACHIの接触シールベアリング、 サイズは#6004を2個買ってきました。

同じ6004でも、ノンシール、通常シール、接触シールと3種類あって、 後者になるほどグリスの封入がしっかりしてて劣化が遅いと思います。 ただ、接触シールだけは内側と外側両方にシールが接触してるので、 回転フリクションという意味ではやや多めで、許容回転数も低めになります。 車軸の場合は回転速度も遅いし、 ブレーキディスクとかの抵抗のほうがよっぽど大きいので迷わず接触シールでOK。 リアの方は中古ホイールではないし、サイズもわからないのでとりあえず保留。

サイズといい袋といい、とても避妊用具ぽいです。

車ジャッキでてきとうな所を持ち上げて、前輪を外します。 もっと安心なジャッキアップをした方が良いですが、 最悪の場合、転倒→泣きながらそのまま作業、 という覚悟があるならこの程度でもOKです。

まずはダストシールをなんとかひっぺがして

中心軸以外に向こうのベアリングが見える場所が無いので、 中央に通ってるディスタンスカラーをわずかに斜めにずらして、 奥のベアリングの内側リングを貫通ドライバーでぶんなぐります。 壊してもいいようにダイソーの貫通ドライバーを持ってるのですが、 これがごく微妙に長さが足りないぎみで、 結局普通のマイナスドライバーも犠牲にする羽目になりました。

なんとか取れたところ。手前が車体右側ですが、 手前の穴の方が大きいですね。なので、一応こっち側から先に外す方が楽みたいです。 ちなみにこの穴の大きさのせいで、腐食の程度も右ベアリングのほうがだいぶ酷かったです。

新品ベアリングを、縮むように一応冷凍庫で冷やしておきました。 あまり意味はなかったようです…

ちょうど41mm程度の外径ソケットがあればうまくベアリングの外枠を叩き込めるのですが、 当然あるわけありません。 かといって内側の枠に合うソケットで叩き込むのは論外なので、 できるだけ大きなソケットをこうやって当てて、 外枠がわの角をハンマーで一発叩いては逆側にソケットを移動して…という具合にやりました。 内側だけをぶん殴るよりはだいぶましだと思います。

せっかく外したのでキャリパーちぇっく。 そんなにひどくも無いかな? パッドは半分くらいになってますけど、 下手に汚れを取ると悪くなることもあるので、お掃除はOHキットを買ってきてからで良いでしょう。

外したベアリング。シールは腐食でぼこぼこですが、 手で触った感じでは意外と回転はスムーズでそれほどひどいガタがあるようではありませんでした。

犠牲になったドライバー。上がダイソーの貫通で、これは元々叩くようなので問題ありません。 下のは残念でした。回す用と壊す用は別に持ってないとだめですね。

試走してみると、ものすごくガタガタ感がなくなっていました。実に調子が良いです。 手で触った感じでは平気でも、 やはり重量がかかるとベアリングのガタはすごく影響があるのですねぇ。

ベアリングの打ち換え工賃はお店だと3-8kくらいはかかると思うので、 自分でやる価値は十分にあります。 叩いて外すところが一番難しいですけど、再利用しないでいいわけですからね。 もちろん、ホイールやディスタンスカラーに付く傷を気にしないなら、ですけど。